休みの日、久しぶりに探と歩いて出掛けてるときのこと。
「何だか機嫌が悪いようだけど」
「気のせいじゃない?」
探の言うとおり私は今とても機嫌が悪い。けれど気のせいだと答えたのは、その怒りの理由が私の勝手な思いだからだ。探に特に非はない。いや、いつも無駄に私の心を見透かす推理をするくせに何で今日は気付かないんだろうとかは思ってるけど、まあそこは大した問題じゃない。ただ単に、道行くカップルたちが、手を繋いでるのを見てたら、何だか、
「…どう見ても怒っているようにしか見えない」
「だから気のせいだって。気にしないで」
「気にしないでと言われても…」
探は困ったように溜め息をついた。ああ、ごめんね。私が言えればそれですべて丸く収まるのに。手を繋ぎませんか、って。でもそういうこと言うの、探と違って私は照れくさいんだよ。あそこで手を繋いでる人たちはどうやって手を繋ぐのかなあ。自然にどちらからもなく手を繋ぐのが普通なんのかな。でも私と探にそんな習慣ないし、まず私から手を繋ぐことなんてできない。残るは探から手を繋ぐ、ということだけど探がそんなことするのは何だか考えにくい。腕組ませてエスコートするとかなら想像つくけど。羨望の眼差しでカップルを見つめた。
「……
、もしかして」
「え?」
「ああ、なるほどね」
探は嬉しそうににっこり微笑んで、「手を繋いで歩きませんか?」と言った。
「な、んで、わかったの?」
「
の視線の先を見れば一目瞭然だよ」
いつもは、私の考えを当てられると怒るけど、今回ばかりは頬が緩んでしまった。
「あ、ありがとう」 重なった手はとてもあったかい。
手を繋いで歩きませんか
07.09.09
title/tv様より