君が世界を愛せばいい

”世界を幸せにするためにはどうしたらいいと思いますか”

この間選択の現代文の授業で出た宿題の作文のテーマがそれ。ああもう「無理です」の一言で終わらせたらだめだろうか。私はどっかの国の大統領のように権力を持ってるわけでも、かの有名な会社の社長のように財力をもってるわけでもない、ただの女子高校生だ。募金をするとか?でも私のちっぽけな財布じゃ世界なんて救えないし、先生やっぱり答えは無理しかないよ。

、何してるの?」

うんうん唸っていると、後ろから白馬が話しかけてきた。そういえば白馬が家に来てたんだっけ、すっかり宿題に気を取られてた。

「宿題、明日提出の作文」
「選択授業の?」
「うん、全く書ける気がしないんだけど」

ふ、という声が聞こえて、顔は見えないけど白馬が笑ってることがわかった。私にとっては笑い事じゃないんですけど。これ成績の評価の5割占めるとか言われてるんですけど。何で私この授業選択したんだろう。

「題は何?」
「これ。”世界を幸せにするためにはどうしたらいいと思いますか”」
「何だ、こんなの簡単じゃないか」
「え?じゃあ白馬書いてよ」
が世界を愛せばいいんだよ」

満面の笑みで白馬はさらりとそう言った。え、これは何?何言ってるのこいつ?頭おかしくなった?

「ね、それは冗談よね?」
「もちろん」
「…だよね、よかった」

安心したのも束の間、「半分は本気だけど」と白馬は付け加えた。何か変なものでも食べたの?いや、まさか白馬がそんなことしないか。じゃあ熱でもあるの?額に手を当ててみたけど、むしろ冷たいくらいだ。熱はないよ、そう言って白馬は私の手を額からどけた。

「僕はに愛されて幸せだと思ってる」
「あ、そう…」
「でも本当に世界を愛してはいけないよ」
「何で?」
「僕が世界に妬いてしまうからね」

すごく変なことを言われてるのはわかってるけど、なんだか妙にときめいてしまった。頭がおかしくなってしまったのは私のほうかもしれない。














君が世界を愛せばいい
07.12.08