「はじめまして、君が好きです」

「はじめまして、白馬探です」

2時間目の後の休み時間、そう言って1人の男子生徒が私の机の前にやってきた。

「よろしく」
「え、あ、うん。よろしく…?」

どうやら私と同じ2年生のようだけど、見覚えがない。
同級生全員の顔を知っているわけじゃないけど、さすがにこんなに目立つ外見の人、一度見たら印象に残ってるはず。
そういえば隣りのクラスに転校生が来るってうわさがあったけど、その人かな。
そうだとしても、なんでこの人は面識もない私のところに来たんだろう?

「君の名前は?」
「あ、>です、けど?」
「そう、綺麗な名前ですね」
「…ありがとう…」

白馬くんは私の名前を褒めてやさしく笑う。
さっきから思っていたけど、随分整った顔。おかげで私はクラス中の視線を集めてしまっている。

「あの、白馬くん。それで、私に何か用事でも…?」
「ああ、すみません。さんに僕を知って欲しくて来たんです」
「え…?」

白馬くんの言っている意味がよくわからない。
頭の上に?マークをつけていたら白馬くんはもう一度にっこり笑う。


「つまり、さんに一目惚れしてしまいました」


好きな人に自分を知ってもらいたいと思うのは当然でしょう?と白馬くんは言っていたようだけど、それは最早私の頭には届かない。
周りのざわめきが随分遠くに聞こえる。というよりすべてが遠くに感じる。

一目惚れ。目の前の人が、私に。
たったそれだけの事実なのに、私の思考は完全にストップしてしまった。

とりあえず私の高校生活はこれから大変なものになるんだろう。











「はじめまして、君が好きです」
09.08.05